大成建設が改修・施工の4作品で第35回BELCA賞受賞、既存建築の長寿命化評価

2026年2月27日、大成建設株式会社(社長:相川善郎)が設計施工または施工を担当した4つの建築作品が、第35回BELCA賞を受賞したことが発表されました。受賞したのは、「大成建設関西支店ビル グリーンリニューアル」「りそなコエドテラス」「国際基督教大学本館」「ヒノキ新薬ルスツ山寮(尻別山寮)」の4作品です。

BELCA賞とはどんな賞か

BELCA賞は、1991年に創設された建築分野における表彰制度です。既存の建物を長く使い続けることに貢献した、優れた取り組みを称えることを目的としています。

表彰は以下の2つの部門に分かれています。

・ベストリフォーム部門:優れた改修工事が実施された建築物を対象とした部門

・ロングライフ部門:長期にわたって適切な維持・保全が続けられた建築物を対象とした部門

今回受賞した4作品は、用途・規模・立地・建設年代がそれぞれ異なりますが、「建て替えではなく、活かし続ける」という共通の考え方のもとで、それぞれの建物が本来持っている価値を丁寧に守りながら次の時代へ引き継いできた点が、高く評価されました。

ベストリフォーム部門の受賞作品

■大成建設関西支店ビル グリーンリニューアル(1992年竣工・2023年改修)

中規模の都市型オフィスビルとして、日本で初めて既存建築のリニューアルによるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化を実現した事例です。

この改修では、外壁や窓などの断熱性能の向上と、高効率な設備の導入が行われました。さらに、働く人の健康や快適さに配慮したウェルネス環境の整備と、省エネルギー化を同時に達成しています。改修を通じて建物の環境としての価値を大きく高めた点が、審査で高く評価されました。

■りそなコエドテラス(1918年竣工・2024年改修)

1918年に建てられた歴史的な建造物を、金融機関の拠点から地域に開かれた交流の場へと生まれ変わらせた作品です。

100年以上の歴史を持つ建物の保存と活用のバランスを丁寧に保ちながら、耐震補強や設備の更新を実施しました。建物を長く使い続けることと、地域文化を発信する拠点としての機能を同時に実現した点が、高く評価されています。

ロングライフ部門の受賞作品

■国際基督教大学本館(1944年竣工・1953年改修)

もともとは中島飛行機三鷹研究所の本館として1944年に建てられた建物です。戦後の1953年に大学の本館として改修され、以来、大学の中心的な施設として使われてきました。

時代の変化に合わせた改修を重ねながらも、開学当時の設計の意図を尊重した維持保全が長年にわたって続けられてきました。2025年に行われた大規模改修においても、その姿勢が一貫して守られた点が評価されました。

■ヒノキ新薬ルスツ山寮(尻別山寮)(1972年竣工)

建築家・白井晟一氏が設計したこの建物は、地域の自然素材と技術を生かした保養・厚生施設です。

設計当初の空間構成やデザインを尊重しながら、保養や交流の場として丁寧な維持管理が続けられてきました。近代建築の希少な作品を、実際に使い続けながら守ってきた姿勢が、高く評価されています。

持続可能な社会の実現に向けて

今回の受賞を受け、大成建設は今後も脱炭素・資源循環・自然共生といった環境課題への対応を続けていく方針を示しています。

建て替えに頼るのではなく、既存建築の価値を最大限に引き出す改修や維持保全に取り組むことで、持続可能でしなやかな社会の実現に貢献していくとしています。

出典情報

大成建設株式会社リリース,「大成建設関西支店ビルグリーンリニューアル」「りそなコエドテラス」「国際基督教大学本館」「ヒノキ新薬ルスツ山寮(尻別山寮)」の4作品が第35回BELCA賞を受賞,https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2026/260227_10934.html