国土交通省、令和7年12月の大手50社受注動態を公表、民間6.1%増・公共66.2%増

掲載日:
Category:建築
Tag:建設DX

2026年1月30日、国土交通省より大手建設会社50社を対象とした受注動態調査の結果が発表されました。昨年12月の受注総額は2兆2,956億円。前年の同じ月と比べると20.2%の増加で、2カ月連続のプラス成長です。国内向けの工事では、民間企業からの発注と公共事業の両方で受注が伸びています。

国内工事の合計額は2兆1,515億円に達し、前年同月比で17.6%増加しました。こちらも2カ月連続での増加となっています。

民間からの受注、不動産や製造業が牽引

民間工事の受注額は1兆5,140億円で、前年同月比6.1%増となりました。2カ月続けての増加です。

業種別に見ると、製造業からの発注は15.0%増加し、非製造業も2.8%増えています。特に目立つのは、不動産業、製造業、運輸業・郵便業からの発注増加です。一方で、サービス業、農林漁業、卸売業・小売業からの発注は減少しました。

工事の内容を分類すると、建築工事は減りましたが、土木工事は増えています。具体的には、宿泊施設、土木その他、事務所・庁舎などの工事が増加し、住宅、工場・発電所、医療・福祉施設などは減少しました。

公共工事が大幅増、地方の発注が活発化

公共工事の受注額は5,875億円となり、前年同月比で66.2%という大幅な伸びを示しました。こちらは3カ月連続での増加です。

国の機関からの発注は21.2%増、地方の機関からは144.1%増と、特に地方自治体などからの発注が活発になっています。

国の機関では、国や独立行政法人からの発注が増えた一方、政府関連企業からは減少しました。地方の機関では、すべての発注元で増加が見られています。

工事種類では、建築と土木の両方が増えました。治山・治水、教育・研究・文化施設、港湾・空港などの工事が増加する一方、事務所・庁舎、建築その他、道路工事は減少しています。

海外工事も好調維持

海外での工事受注は1,440億円で、前年同月比79.4%増加しました。2カ月連続での増加となっています。

地域別の動向

令和7年11月分のデータになりますが、地域別の受注状況も公表されています。関東地域が5,282億円と最も多く、次いで近畿地域が3,213億円、中部地域が1,046億円となっています。

前年同月と比較すると、近畿地域が141.1%増と大きく伸びている一方、九州・沖縄地域は48.9%減、四国地域は26.2%減となりました。

大規模工事の動向

受注額が10億円以上の大規模工事は、全体で292件ありました。このうち民間工事が179件、公共工事が113件です。大規模工事の受注総額は1兆7,069億円で、全体の受注額の79.3%を占めています。

建築工事は164件で1兆2,174億円、土木工事は128件で4,895億円となっています。

手持ち工事の状況

11月末時点での手持ち工事高は26兆8,033億円で、前年同月比14.3%の増加です。これは、受注が好調に推移していることを示しています。

手持ち工事を消化するのに必要な期間を示す「手持ち工事月数」は18.2カ月となっており、建設会社は今後1年半以上の仕事を抱えている計算になります。

今後の見通し

今回の統計結果から、大手建設会社の受注環境は良好な状態が続いていることがわかります。特に公共工事の増加が顕著で、インフラ整備や公共施設の建設需要が高まっています。

民間工事でも、不動産業や製造業からの発注が堅調です。宿泊施設の建設が増えているのは、観光需要の回復を見込んだ動きと考えられます。

一方で、住宅や医療・福祉施設の工事が減少している点は、今後注視していく必要があるでしょう。

地域差も見られますが、全体としては建設業界の受注環境は引き続き良好な状態を保っています。手持ち工事高も増加しており、当面は安定した事業運営が期待できそうです。

出典情報

国土交通省リリース,建 設 工 事 受 注 動 態 統 計 調 査 報 告 ( 大 手 50 社 調 査 )( 令 和 7 年 12 月 分 、 令 和 7 年 計 ) に つ い て,https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001978331.pdf