国土交通省発表、6月新設住宅着工が15.6%減、持家・貸家・分譲住宅すべて減少

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Category:建築
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令和7年6月の新設住宅着工戸数が55,956戸となり、前年同月と比較して15.6%の大幅な減少を記録したことが、国土交通省の発表により明らかになりました。これにより、減少傾向は3か月連続となっています。

全体の動向

6月の新設住宅着工は、住宅タイプ別にみると持家、貸家、分譲住宅のすべてで前年同月を下回る結果となりました。着工床面積についても4,317千平方メートルと前年同月比16.6%減となり、こちらも3か月連続での減少です。

一方で、季節調整済年率換算値では647千戸と前月比22.4%の増加を示しており、3か月ぶりのプラスとなりました。

住宅タイプ別の詳細

持家の着工戸数は16,030戸で、前年同月比16.4%の減少となりました。内訳をみると以下の通りです。

・民間資金による持家:14,566戸(前年同月比17.5%減)

・公的資金による持家:1,464戸(前年同月比3.7%減)

両方の資金タイプで減少が続いており、持家市場全体の冷え込みが顕著に表れています。

貸家市場の動き

貸家の着工戸数は24,289戸で、前年同月比14.0%の減少となりました。資金別の内容は次のようになっています。

・民間資金による貸家:21,798戸(前年同月比18.1%減)

・公的資金による貸家:2,491戸(前年同月比54.8%増)

公的資金による貸家は大幅な増加を見せているものの、民間資金による貸家の大幅減少により、全体では減少となっています。

分譲住宅の厳しい状況

分譲住宅は15,075戸で前年同月比17.9%減となり、3か月連続の減少となりました。

・マンション:5,945戸(前年同月比27.9%減)

・一戸建住宅:8,921戸(前年同月比10.9%減)

特にマンションの減少が目立ち、分譲住宅全体の減少につながりました。

地域別の傾向

各地域圏での着工状況も軒並み減少傾向を示しています。

■首都圏

総戸数は前年同月比11.1%の減少となりました。特に分譲住宅が22.9%減と大幅な落ち込みを見せており、その中でもマンションは35.1%減と深刻な状況です。

■中部圏

総戸数は前年同月比6.4%の減少でした。貸家のみが5.2%の増加を記録したものの、持家と分譲住宅の減少がそれを上回りました。

■近畿圏

総戸数は前年同月比13.5%の減少となり、全体的に低調な結果となりました。

■その他地域

最も大きな減少を記録し、総戸数は前年同月比23.3%減となりました。持家が20.8%減、貸家が32.8%減と、地方部での住宅着工の低迷が際立っています。

建築工法別の状況

建築工法別でみると、以下のような結果となりました。

・プレハブ工法:7,486戸(前年同月比9.6%減)

・ツーバイフォー工法:7,756戸(前年同月比5.7%減)

いずれも3か月連続での減少となっており、住宅建設全般の低調さが表れています。

今後の見通し

令和7年6月の統計結果は、新設住宅市場の厳しい現状を浮き彫りにしました。特に分譲住宅とマンションの大幅減少は、住宅取得環境の変化や金利動向の影響を示している可能性があります。

季節調整済年率換算値では増加に転じているものの、実際の着工戸数の減少傾向がいつまで続くかが今後の注目点となります。住宅市場の回復に向けて、政策面での対応や市場環境の改善が求められる状況といえるでしょう。

国土交通省では、引き続き月次での統計調査を実施し、住宅着工動向の推移を注視していく方針です。

出典情報

国土交通省リリース,建築着工統計調査報告(令和 7 年 6 月分)について,https://www.mlit.go.jp/report/press/content/kencha706.pdf