大成建設と埼玉県が協働、秩父産木材から始まる森の再生、木材利用と森林再生の循環モデル

大成建設株式会社(社長:相川善郎)は2025年2月、埼玉県(知事:大野元裕)と株式会社ウッディーコイケ(社長:小池文喜)との3者で、「埼玉県森づくり協定」を結びました。これは埼玉県民共有の財産である森林を守り育てるための活動です。

次世代技術研究所での継続的な植林活動

この協定に基づき、埼玉県幸手市にある「大成建設グループ次世代技術研究所」で使用された秩父産スギ(木材使用量:約619立方メートル)の伐採跡地において、新たな取り組みを行います。約0.15ヘクタールの面積に約500本の木を植え、その後5年間にわたって下草刈りを続けていきます。

2023年2月にも同様の協定を結んでおり、今回は前回の植林地に隣接する新たな場所での活動となります。これにより、埼玉県での森林づくりが継続的に進められることになります。

全国植樹祭の応援事業として位置づけ

この活動は「第75回全国植樹祭埼玉2025」の関連「応援事業」として位置づけられる予定です。建物の材料として使った木材の伐採地で植林活動を行うという取り組みは、全国的に見ても先進的な試みです。

地域住民も参加する協働の取り組み

幸手市民の皆さんにも植林活動への参加を呼びかけることを検討しています。

・自治体

・林業関係者

・建設会社

・市民

これらの団体が一緒になって、都市部と森林をつなぐ活動を行うことで、持続的に森林を活用できる社会の実現に貢献していきます。

気候変動リスクへの対応

現在、CO2排出量の増加によって引き起こされる気候変動は、自然災害を頻発させ、自然環境や人々の暮らしに大きな影響を与えています。大成建設は「人がいきいきとする環境を創造する」という理念のもと、人々が安全・安心に暮らせる社会基盤と自然環境の整備を通じて社会に貢献するとともに、植林活動を通じて地域を活性化させ、気候変動によるリスクを減らす取り組みを積極的に推進しています。

森林を対象としたサーキュラーエコノミーの実現へ

今回の取り組みは「森林を対象としたサーキュラーエコノミー(循環型経済)」活動の一環と位置づけられています。大成建設は今後も全国各地において、その地域の特性に合った地産地消の木材利用サイクルを提案・構築していく予定です。

埼玉県森林づくり協定について

埼玉県森林づくり協定は、企業や団体、活動場所を提供する市町村等、そして活動を支援する三者が協力して森林づくりを行うもので、現在までに59の協定が締結されています。この協定により、埼玉県民共有の財産である森林を守り育てるための活動が進められています。

この取り組みは、木材の利用と森林の再生という自然のサイクルを大切にしながら、地域社会と連携して環境保全と経済活動の両立を目指す、持続可能な社会への貢献を表しています。秩父の森で育った木材を建物に使い、その跡地に新たな木を植えることで、未来の森を育てていくという循環を作り出すことが、このプロジェクトの大きな目的です。

出典情報

大成建設株式会社リリース,「大成建設グループ次世代技術研究所の森林(もり)づくり」を開始-地域経済に資する森林の活用に向けた継続的な取り組み-,https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2025/250228_10345.html