大成建設、タイでカーボンニュートラル技術の国際展開を加速 ASEAN市場開拓へ新戦略
大成建設株式会社(相川善郎社長)は、環境技術の国際展開を目指す重要な一歩を踏み出しました。2024年11月18日、タイの首都バンコクで開催された「Zest Thailand-Thailand-Japan Fast Track Launch Event」において、同社が開発を進めるカーボンニュートラル技術の紹介と、ASEAN地域の企業との協業を呼びかけるプレゼンテーションを実施しました。
日タイ協力による画期的なイベント
このイベントは、環境技術分野における国際協力の促進を目的として、日本とタイの政府機関が協力して開催されました。
主催者:
【日本側】日本貿易振興機構(JETRO)、経済産業省、在タイ日本大使館
【タイ側】エネルギー省、投資委員会(BOI)
同様の取り組みは既にシンガポール、インドネシア、ベトナムなど、ASEAN各国で展開されており、環境技術の国際展開を後押しする重要な場として注目を集めています。
新しい協業スタイル リバースピッチの実施
大成建設は、「Accelerate GX solutions in buildings」をテーマに掲げ、同社が誇るZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)関連技術について詳細な説明を行いました。特筆すべきは、今回採用された「リバースピッチ」という革新的な手法です。これは従来の商談とは異なり、大手企業が自社の課題やニーズを明確に提示し、スタートアップ企業から新たな解決策の提案を募る形式です。この手法により、従来では見過ごされていた斬新なアイデアや技術の発掘が期待されています。
5つの重点協業分野を提示
大成建設は、ASEAN地域でのビジネス展開を見据え、以下の5つの分野での協業可能性を具体的に示しました。
1.ビッグデータ解析とAI技術の活用
2.IoTデバイスとセンサー技術の導入
3.ソフトウェア開発とUI/UXデザイン
4.再生可能エネルギーとエネルギー貯蔵技術
5.革新的な建築材料とグリーンテクノロジー
今後の展望:グローバルな環境技術の普及を目指して
大成建設は、このイベントを通じて得られた知見と関係性を活かし、ASEAN地域における環境技術の普及と発展に注力していく方針です。同社はこれまでも、カーボンニュートラル技術の開発において数々の革新的な成果を上げてきました。今後は、この実績を基盤として、世界各国のパートナーとの協力関係をさらに深め、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを加速させていきます。
カーボンニュートラルビジネスの新時代へ
環境技術の国際展開において、今回のイベントは重要な転換点となる可能性を秘めています。大成建設は、自社の技術力とグローバルなパートナーシップを組み合わせることで、カーボンニュートラル社会の実現に向けた新たなビジネスモデルの確立を目指しています。この取り組みは、単なる技術移転にとどまらず、国際社会全体の環境課題解決に貢献する可能性を持っています。
今後も同社は、カーボンニュートラル技術のフロントランナーとして、グローバルな視点から環境技術の発展と普及に取り組んでいくことが期待されています。
出典情報
大成建設株式会社リリース,タイで開催された「Zest Thailand-Thailand-Japan Fast Track Launch Event」においてASEAN諸国へ当社のカーボンニュートラル技術の普及に向けたリバースピッチを実施,https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2024/241220_10266.html