地球科学×AIによる持続可能な社会の実現へ向けた協創|インキュビットら

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ディープラーニング(深層学習)を用いたAI技術の社会実装を手がける株式会社インキュビット(本社:東京都渋谷区、代表取締役/CEO:北村尚紀、以下インキュビット)は、2022年12月27日 、子会社である株式会社OX(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:北村尚紀、以下OX社)について、応用地質株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:成田賢、以下応用地質)と株式譲渡契約を締結しました。

本契約により、OX社の株式の65%を応用地質が取得し、OX社は応用地質の子会社となります。インキュビットは、今後もOX社にディープラーニングを用いたAI技術や活用ノウハウの提供を継続することで、そのAI技術を応用地質のもつ地球科学に関する専門技術や知見と掛け合わせ、OX社を通じて持続可能な社会の実現に取り組んでいきます。

1. 株式譲渡契約締結の背景と目的

私たちが暮らす日本は、豊かな自然に恵まれている一方、世界的に見ても自然災害がとくに多い国として知られており、経済損失額は米国・中国に次ぐ世界第三位となっています*。加えて、少子高齢化による技術者の深刻な人手不足やバブル期に建設された構造物の点検需要の急激な増加など、日本独自の要因も重なり、防災・減災対策の重要性は今後ますます高まるものと考えられます。

またインキュビットと応用地質は、2019年より、みずほ情報総研株式会社(現みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社)とも連携し、複数の地形的特徴から土砂災害の危険性がある地域を抽出する地形判読AIモデルの開発プロジェクトに共同で着手し、専門の技術者が1ヶ月かかる地形判読作業を5分に短縮することに成功するなど、以前より協業を続けてまいりました。
「土砂災害の危険性がある地域を抽出する地形判読AIモデルの開発」に関するプロジェクト詳細:http://www.incubit.co.jp/projects/vol01

そのような背景のもと、ディープラーニング(深層学習)を用いた最先端のAI技術の社会実装を数多く手がけ、防災・インフラメンテナンス分野における豊富なAI活用ノウハウを持つインキュビット、地球科学全般についての幅広い知識と豊富な経験を持つ専門技術者集団である応用地質、両社のシナジー効果によって、より広範な分野において地球科学×AIの社会実装を進めるため、今回の株式譲渡契約を締結するに至りました。本契約により、OX社の株式の65%を応用地質が取得し、OX社は応用地質の子会社となります。

2. 株式会社OXの事業内容

OX社では、地球科学×AIを軸に、広範な社会課題の解決に積極的に取り組み、日本の国土強靭化に寄与するため、以下の事業を展開していきます。

1. インフラ構造物の自動点検AI

トンネルや建物といった構造物の劣化検知など、インキュビットがこれまで独自に展開していたインフラ構造物の自動点検AI事業をOX社へ継承し、応用地質との協創により、更なる高度化を目指します。

2. 土砂災害等の危険予測AI

2019年より連携を進めていた地形判読による土砂災害の危険予測AIにおいて、これまでの取り組みを更に加速させ、迅速な社会実装を進めます。

3. その他、地球科学×AI分野における新規事業

防災・減災、環境問題、資源・エネルギー問題などの社会課題全般に関連したAIの社会実装とDX支援を推進し、持続可能な社会の実現への貢献を目指します。

3. 株式会社OXの概要

(1)名称 株式会社OX
(2)所在地 東京都渋谷区広尾1-10-5 テック広尾7階
(3)代表者の役職・氏名 代表取締役社長 北村尚紀
(4)事業内容 画像認識AI事業、AIシステムに関する企画、設計、開発及び販売、他
(5)資本金 10百万円
(6)設立年月日 2022年10月11日
(7)出資比率 応用地質株式会社 65%、株式会社インキュビット 35%

株式会社インキュビットについて

インキュビットは最先端のテクノロジーを用いて、医療・地質・農業・バイオ・宇宙・製造などのさまざまな分野をリードする日本の企業と共に、業界固有の課題解決に挑んでいます。

これまで注力してきた画像認識にとどまらず、画像生成技術や3Dデータの解析などの新たなテクノロジーにも取り組みながら、未解決の課題を抱える多様なパートナーへの価値に結実するソリューションの提供はもとより、その運用に真摯に向き合い、よりよい成果に挑戦し続けています。

会社名:株式会社インキュビット
所在地:〒150-0012 東京都渋谷区広尾1-10-5 テック広尾7階
代表者:北村 尚紀(代表取締役)
設立:2014年
URL:http://www.incubit.co.jp/

*国連気候変動枠組条約(UNFCCC) プレスリリース 報告書「経済的損失、貧困及び災害 1998-2017」より