点群ソフトInfiPointsの新版を12月リリース｜自動モデリング機能や3Dデータ共有機能提供

エリジオンは、Elysium InfiPointsの新版「December 2022 Update」を2022年12月初旬にリリースします。

概要

新版では、InfiPointsの最大の特長であるCADモデル自動作成機能を強化しました。3Dスキャンによって取得した点群データから自動生成された3Dモデルを活用することで、ユーザーはより少ない手間や工数で3Dデータならではのベネフィットを得られるようになります。

3Dモデルを制作するための手間と時間が大幅に削減できれば、これまでコスト面から実現が難しかった現実空間におけるCAE(シミュレーション)が現実的なものになります。シミュレーションを行うためにはシミュレーションツールの他に、現実空間を再現した3D CADモデルが必要です。

既存の建物や空間の3Dモデルの作成には、実寸法を測るための測量費用だけでなく、その後の3Dモデリングの手間に大きなコストと時間がかかるため、現実空間のシミュレーションはこれまで非常に限定的な範囲でしか行われず、環境アセスメント目的など一部の大規模な新築物件に限られていました。

InfiPointsのCADモデリング機能が充実することでシミュレーションに必要な3Dモデルの制作コストが大幅に抑えられるようになるため、コンサートホールの音響や駅・空港など不特定多数の人が集まる空間における空気の流れなど、現存する空間における現象を定量的に分析し、より効果的なリニューアルや対策工事を計画できるようになります。

また今回のリリースでは「空間情報の共有」にフォーカスし、3Dスキャンで取得した現実空間の3Dデータをより多くの人と共有しながらさまざまな工程で活用するための機能やサービスを提供します。

まず、InfiPointsで作成した3DモデルをPDF(.pdf)形式で出力できるようになり、PDFデータとして他部門や協力会社に共有することができます。すでに広く普及しているAcrobat ReaderなどのPDF閲覧用ソフトで3Dデータを閲覧できるため、設計や施工部門だけでなく、現場の詳細な情報を関係者とより手軽に共有することができるようになります。

次に、Autodesk Recap(.rcp)形式ファイルの出力に対応し、建築分野で広く使用されているAutodesk Revit ユーザーの点群活用をさらに支援します。

また、CG(コンピューターグラフィックス)分野で広く流通しているFBX(.fbx)形式にも対応することで、メタバース時代を見据えたCG分野における点群データ活用もサポートしていきます。

さらに、InfiPointsデータをクラウドで共有できるサービス「InfiPoints Cloud」の一般提供を開始し、InfiPointsユーザーのクラウド環境での点群データ活用を本格的にサポートしていきます。

主な新機能

• 概形自動モデリング
• 鋼材自動モデリング
• 3D PDFファイル出力
• FBXファイル出力
• Recapファイル出力
• クラウドデータ共有サービス「InfiPoints Cloud」(有償オプション)

概形自動モデリング

鋼材自動モデリング

3D PDFファイル出力

InfiPoints Cloud